ごはんをおいしくする「おひつ」
この道具はごはんのためにあります。
おひつは謂わば「ごはんの家」。この中で、炊きたてのごはんがさらにおいしくなります。
ごはんが炊き上がったらおひつに移して食卓へ。
「いただきます」までのほんの数分間でごはんの湿気が落ち着いて、ふんわりおいしくなっていることに、毎度驚きます。おひつが「ある」と「ない」じゃ、食卓がまるで変わってしまう。
おひつはごはんの余分な湿気をまず吸収し、
ごはんの湿気が足りなくなってくると、今度は湿気を放出します。だから冷めてもふんわり。
実に木は賢い。
昔から木のおひつは3種類あります。
江戸おひつ。→ 桶蓋を被せるタイプ(画像左)
曲げわっぱ → 木の板を曲げて作るタイプ(画像右上)
地びつ → 蓋に2本取っ手がついている平蓋タイプ(画像右下)
さて、どれを選んだらいいか。
それはもう好みで選んでください、としか言いようがありません...。
「地びつ」は使ったことがないので正直、分かりません。地びつは江戸おひつの変形版でしょうか。蓋の部分が違います。
江戸おひつと曲げわっぱを実際に日々の生活の中で使ってみて思うことは、
お弁当箱は「曲げわっぱ」、炊いたごはんは「江戸おひつ」がいいなぁ。
曲げわっぱとおひつ、それぞれの仕事があると思います。
曲げわっぱは繊細な造り。こぢんまりとした「入れ物」として良いと思います。
江戸おひつは重厚感があり(実際の重さは軽いです)、親分みたいで風格があります。
「おひつ」はごはんのために一途に仕事をする道具です。ごはんを食べ楽しむために江戸おひつは最適な道具だと思います。
ま、フランクな話、曲げわっぱも江戸おひつも、上質な道具というところでは同じです。やっぱり好みでしょうか。価格の違いも大きいと思いますが...。
で、私が選択したおひつは江戸おひつ。
製作しているのは徳島県で70年、樽を造っている岡田製樽です。
studio482+では「ステンレスタガ」と「銅タガ」2種類を販売しています。
ステンレスタガは凛としてデザイン性を重視しています。
銅タガは昔ながらの温かみがあります。
どちらも美しい。
こちらは2011年、グッドデザイン賞を取った銅タガのおひつ。
銅タガは時間が経つと、色や雰囲気が変わっていきます。それも魅力のひとつですね。
銅とステンレスの違いのひとつはデザイン性。
ふちが違います。
またタガの太さも違います。ステンレスタガはスッキリとしたデザインです。
どちらも木曽のさわらを使っています。
さわらは木の香りが弱く、ごはんの香りを消しません。
また、耐久性、殺菌作用、耐湿性にすぐれています。
さぁ、あなたならどっちを選びますか?
オンラインショップでは2合、3.5合、5合を出品していますが、
1合、8合、10合サイズも販売しています。(お問い合わせくださいませ。)
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